今年も、四日市工業の夏の風物詩、コンペ活動が本格的に始まりました。
コンペ活動は夏休みを通して、高校生が建築図面を作り、各大学の設計競技に応募するもので
私が設計を志すキッカケになった活動です。
高校を卒業してからのライフワークとしてコンペ指導を行ってきていているので
独立してからも、こうして呼んで頂けることは、本当にありがたいことです。
指導と偉そうなことを言っていますが、設計競技は答えがハッキリとしている類のものではないので
一緒に考えて、作りながら、頭を悩ませていくことがほとんどの時間を占めています。
一応の作業手順としては、まずは応募要項を読んで、審査員が何を求めているのかを読み取り
その中で自分なりに問題点を整理して、解決策としての建築を作っていくということになります。
ただ、先ほども言いましたが、応募要項を作っている方も何か正解があって書いているわけでもないので
夏休み中、本当にこれで良いのかと悩み続けて修正しながらゴールに向かっていきます。
この辺りは、実際の設計と同じで、表面的な形に満足せずに
お施主様が何を求めているのか『本質的』なところを拾い上げていく手順と同じだと感じています。
応募要項:各大学で様々なお題が設定されています
どの大学に応募するのかも重要で、提出間際に変更なんてこともあります
指導風景:四工出身の先生が凱旋指導(左)
コンペ担当の先生、私と同じ名城出身の先生(右)
スタディ模型:ボツになってしまった模型たち
※建築家の仕事も同じく、こういったボツ案の上に成り立っています。
『教うるは学ぶの半ば』
『教うるは学ぶの半ば』とは、よく言ったもので
教えるためにたくさんの資料を必死で読みますし、生徒に言った自分の言葉にハッとさせられて
それは自分も出来ていないと反省して凹むことも多々あります。
一方で、高校から帰ってくると、彼らのひたむきな姿を思い出して、負けていられないなと仕事にも精がでるので
反省と同時にパワーも貰っているようです。今年の夏もコンペを通してパワー充電させてもらいます。