小田達郎建築設計室-ブログ

2016.05.06 アフターメンテナンス | 角地に建つ箱形の家

設計時の想定と実際の生活2/2 <日進市 角地に建つ箱型の家>

前回に引き続いて、『設計時に想定』していた使い方と『実際の生活』がどれくらい違うのか書いていこうと思います。

今回は内部空間について、書いていきます。 作品写真はこちら⇒<WORKS>

 

DSC05925.JPG

DSC05868.JPG

 

<1階のワンルーム空間>

1階はワンルーム空間とし、LDKだけでなく、玄関や階段、トイレなどが配置されています。

ワンルームではあるのですが、それぞれの位置からあえて全体が見渡せないように壁を配置しすることで、

一つの空間の中にいても、お互いが微妙につながっている感じになるように設計をしました。

 

 前回のブログで書いた<前庭スペース>も含めて、家族が一体感をもって生活できるようにと考えていたので、

 『ちょうど良い距離感』だと言ってもらえたことは、本当にうれしく思います。

 家族は同じようで変わっていきます。

 住む人の変化にフィットする、ちょうど良い距離感を作れるようにしていきたいですね。

 

 

DSC05898.JPG

DSC05899.JPG

 

<2階のフリースペース>

フリーススペースは、旦那さんの宣言通りにマンガ喫茶スペースとなっていました。

将来の子供部屋は、フリースペースとつなげてあります

将来はカーテンや本棚などで区切れるようにコンセントや壁を配置していますし

完全個室にしたい場合は、壁も作れるように下地を入れてあります。

 

 この空間は、今は1階とは違う憩いの喫茶スペースとして重宝しているそうですが

 将来は、子供の成長に合わせて変化していく、バッファスペースとして活用できるように想定しています。

 今後、家族の変化に応じて、空間も変化していくと思うので、私も微力ながらお手伝いしていくつもりです。

 

 

<家族の器>

設計時にはできる限り、お施主様の人柄や生活の感覚を感じるように心がけています。

そして、ヒアリングと設計を重ねていく中で、家族に合った器を作るようにしていますが

本当にその設計が正解だったのか答えが出るのは、ずっと先になるのだろうと思います。

 

今回のようにじっくりと、そこに住まう人の生の声を聞くことを積み重ねることで

本当に必要とされているものと、不必要でなものが見えてくると考えているので

これからも、お施主様の良きアドバイザーとして、家族の器である家を見守っていきたいと思います。