前回のブログから、随分と更新間隔が空いてしまいましたが、現場は着々と進んでいます。
外観はおおよそ完成に近い形になってきたので、その施工過程を順を追って紹介していきます。
<人間の体と同じ!? 外観が出来るまで>
これから、建物の外観がどのように出来ていくのかを解説していきますが、その構造は人間の体に似ています。
骨組み(骨格) ⇒ 耐力壁(筋肉) ⇒ 防水層(皮膚) ⇒ 通気層(空気層) ⇒ 外壁材(服)
このような感じで、順番に肉付けをしていくイメージになります。
外壁の施工で重要な防水の観点も交えながら、「外観の変化」を追っていきましょう。
前回のブログでも紹介した、上棟直後の骨組みが完成した状態で、人間の『骨格』にあたる部分です。
また、大屋根の上では、アスファルトルーフィングと呼ばれるシートによって一層目の防水がされており、
この後に施工される、瓦やガルバリウムなどの屋根材とあわせて、二重に防水がされることになります。
地震などに耐えるための耐力壁が施工された状態で、人間の『筋肉』にあたる部分が完成しました。
また、サッシが取り付けられ、屋根材も施工されたので、室内には雨の入らない状態になりました。
今回は、『大屋根に瓦』『下屋(手前の小さい屋根)にガルバリウム鋼板』と違った種類の屋根を使用しています。
他にも、さまざまな屋根材があり、それぞれ一長一短があるので、どの屋根材が適しているのかは、
住む人が求める性能やデザインの好みをヒアリングして決まることが多いです。
特に注文がない場合は、シャープな印象があり、性能が高い、ガルバリウム鋼板の屋根を使うことが多いのですが、
雨音が大きいのが唯一といってもいい欠点なので、断熱材などを使って吸音するようにしています。
壁に透湿防水シートが施工され、人間の『皮膚』が出来たような状態になりました。
透湿防水シートによって一層目の防水が行われ、屋根と同様に、外壁材とあわせて二重の防水層を形成します。
写真右下の窓の横辺りには、胴縁(外壁材の下地)が施工され、外壁と体力壁の間に『通気層』が確保されます。
人間で言うと、服と体の間に『空気層』が出来たような状態になります。
最後に、外壁のガルバリウム鋼板が施工され、人間でいうと『服』を着たような状態になりました。
今回は端折りましたが、実際には、窓廻りに防水テープがや、加工された窓枠が施工され、
シーリング処理(隙間を防水すること)も施されるなどして完成となります。 ⇒参考ブログ:<下地関係の確認>
ここまで、「外観の変化」を追ってきましたが、外装一つとっても、家には様々な材料が使われ、
人間の体と同じように、それぞれの部分がそれぞれの役割を担っている事が、お分かり頂けたと思います。
<最後までより良いものを・・・>
最後になりましたが、現場では、服を選ぶ時に『フィッティング』をするように、現物を見ての材料決定も行います。
写真に写っているのは、同じ角波のガルバリウム鋼板の壁材ですが、山の数が違い印象が多少違ってきます。
今回は、細かい波の方を人目につきやすい玄関ポーチ付近で使用し、それ以外は荒い波の方を使用しました。
現場に入ってからも、変更ができる範囲のものはお施主様や職人さんと話し合い、
より良い建物になるように、楽しみながら粘り強く取り組んでいきたいものです。