小田達郎建築設計室-ブログ

2016.08.12 建築の知識

注文住宅のアフターサービスとは

建築家の目線から『家を建てる前にぜひ知っておいて欲しいポイント』をまとめました

『三重・四日市の皆様を中心に住まいの情報をお届けするシリーズ』として

友人・知人に質問された、住まいの素朴な疑問や注意点について記事にしています。

専門家からのアドバイスとして、ご活用いただけると幸いです。

 

 

注文住宅のアフターサービスってどういうもの?

今回のテーマは、『注文住宅のアフターサービス』についてです。

 

よく電化製品などの宣伝で「アフターサービスもしっかり保証します!」といったセリフを耳にしないでしょうか?

実は近年、住宅業界においても、このアフターサービスが重要視されてきています。

 

まず、言葉の意味として一般的に使われている、『アフターサービス』は

売った商品の修理や手入れについて、売り手が消費者に一定期間奉仕することをいいます。

 

一方、注文住宅においてのアフターサービスとは

私も何度か記事にして紹介しているような「一年点検」などのメンテナンスチェックのことを指しています。 

意味合いとしては同じようなものですが、不具合が出る前にチェックをするという点は

一般的に使われている『アフターサービス』という言葉の意味合いより、手厚いものになっています。

⇒参考:アフターメンテナンス記事

 

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写真:お施主様と共にデッキのささくれが目立たないようにやすり掛けをしています

個人で出来る範囲はアドバイスを、工事が必要な場合は業者を紹介するようにしています

 

 

住みこなすために ~アフターサービスを有効活用しよう~

では次に、住宅においてのアフターサービスの必要性についてです。

住宅は、「買った後、壊れるまで使うもの」ではなく

「買った後、壊れないように点検・修繕しながら、住みこなしていくもの」と考えてください。

 

そうすると、定期的なメンテナンスや専門家によるアドバイスが必要になると思いませんか?

住宅のメンテナンスは素人目ではとても難しく、間違った判断を下してしまうことも多くあります。

 

そこで注目してもらいたのが、住宅会社や工務店のアフターサービスです。

住宅会社や工務店の中には、このメンテナンスがアフターサービスの中に入っていることがよくあります。

家を長く使いたいのであれば、このサービスを活用しない手はありません。

 

では、住宅におけるアフターサービスとは、どのようなものなのでしょうか。

まずは、先ほども述べたメンテナンスチェックです。

もちろん、永久的に行ってもらえるものではありませんが

ある一定期間まではメンテナンスを請け負ってくれる場合が多くあります。

 

DSC05897.JPG

 

次は、住宅を建てた際の植栽や家具についてです。

皆さん、家を建てるだけで満足してしまい、植栽や家具などは、おざなりにしてしまってはいませんか?

植栽や家具などは、家を構成する大きな要素であり、生活の雰囲気を大きく左右します。

 

そういったものを選ぶ際のアドバイスを貰えると、家の雰囲気を壊しくく

まとまったデザインに仕上げることもできるので、ライフスタイルに関するアフターサービスも重要です。

こういった、ライフスタイルに至るまで丁寧に対応してくれる住宅会社や工務店が増え来ていますが

デザインに関わることは個人のセンスによるところが大きいので、波長の合う人を選ぶようにしましょう。

 

 

気を付けて! ~アフターサービスと混同されがちな瑕疵担保保険~

ただし、瑕疵担保責任保険については、アフターサービスの一環ではないので混同しないように注意が必要です。

この保険は、『法的に義務付け』られているもので、会社独自で行っているものではありません。

この保険で補償されるのは、基礎構造部分の問題と雨漏り防止に関する機能だけのもので

定期点検やメンテナンスを補償するものではありません。

 

注文住宅を建てる際には、アフターサービスの内容も確認して

安心できるところに依頼すると、長年にわたって『家を住みこなすこと』ができるので

建てた後のこともトータルに考えて住まいづくりにのぞみましょう。