以前、写真家に撮影して頂いた『茂福の家』のアルバム印刷が仕上がりました。
お施主様に少しでも喜んでもらえるように、写真家に撮っていただいた写真に
工事中の風景などを織り交ぜて、アルバムを作成してお渡ししています。
完成した住まいだけでなく、そこに至るプロセスも成果物だと考えているので
アルバムという形で、少しでもその思い出を残しておいて欲しいと思っています。
住まいづくりは、一般的にお店で売られている商品と違い、最後まで完成物がなかなか見えてきません。
それだけに、実際のモノが見えないままに進められる住まいづくりにおいて
設計は非常に重要で、その大部分を担う建築家には大きな責任があるのだと感じています。
設計段階では、お施主様に図面が理解されるまで時間が掛かりますし
建物の立ち姿や、室内空間のつながりなどは
模型やスケッチを用いて、話し合いながら説明していくほかありません。。
そして何より、私がお施主様の想いを理解し
お施主様に私の考えを理解していただくための時間が設計期間となります。
一緒に「粘り強く考え抜いた設計」の痕跡がアルバムに少しでも残っていれば成功かなと思います。
今回の住まいづくりで、お施主様の想いにどれだけ答えられたかは分かりませんが
住まい始めての感想も聞いてみたいので、また、アルバムを持ってお施主様のもとに伺おうと思います。